参院選2019を終えて

意見・主張

勝者なき選挙

参議院議員選挙が終わりました。

この間、ほぼ何も発信をしていなかった私ですが、現実世界では東京選挙区の塩村あやか選対の広報局長として、広報戦略やマスコミ対応など、相当な最前線で活動してまいりました。

本来業務に加えて選挙業務と、正直なところ4月の自分の選挙より忙しい思いでした。育休開始で現場からは遠ざかりましたが、結局テレワークで日々奮闘していました(^_^;)

全体を捉えて

さて、日本全体での結果を見ると、改選124議席に対して自民党・公明党で過半数の71議席と、与党の勝利と捉える向きが一般的なようです。

ところが、自民党は改選66議席を9つ減らした57議席となり、いわゆる改憲勢力は、憲法改正の発議に必要な2/3を割り込みました。自民党内が勝利ムードでないことは明らかでしょう。

一方の野党側も、立憲が改選9議席から17議席へと倍増させながらも、1人区では10勝22敗と、少ししか見せ場を作れなかったのも事実です。

50%を切った投票率の低さに鑑みても、国民的な議論がなされたとは到底言えず、与党・野党・有権者いずれの勝利でもない結果と言えるのではないでしょうか。

東京選挙区は

東京選挙区では、立憲の山岸一生さんが落選し、元都議の音喜多駿さんが初当選する結果となりました。

これは我々としても大いに反省すべきで、そもそも票の割振りができるような組織ではありませんが、活動エリアの設定を見直すなど、2人そろって当選させる余地はあったように思います。

山岸さんは、立候補表明から超短期間での挑戦で、政治家として大きく成長したと誰もが口をそろえる人物であり、残念でなりません。次の挑戦に期待したいと思います。

目黒区の状況

私は今回の開票立会人をしていたこともあり、目黒区民の投票動向も気になるところです。まずは結果の主な部分を貼り付けます。

東京都選挙区(目黒区内結果)

丸川珠代  23,114
塩村あやか 17,292
たけみ敬三 13,367
吉良よし子 13,247
おときた駿 12,561
山口なつお 12,289
山岸一生  10,101
野原よしまさ 6,000
水野もとこ  4,225

比例代表(目黒区内結果)

自由民主党  40,608.774
立憲民主党  22,969.316
れいわ新選組 12,871.093
日本共産党  11,811.758
日本維新の会 11,067.417
公明党     9,901
国民民主党   5,471.024

目黒区の特徴

やはり東京全体または全国の結果と比べても、目黒区における結果には特徴があると言えます。そもそも浮動票が多いと言われる地域ですが、最大の注目点は、比例におけるれいわ新選組の得票でしょう。

全国では得票率4.6%の7位であったところ、目黒区だけに限定すれば得票率10.6%の3位というのは、驚異的な数字です。今後の選挙を考えていくうえでも、無視できない数字と言えます。

これからの動き

今後の国会の動向をここで述べる意義は薄いように感じますが、やはり改憲議論は一つの焦点になろうかと思います。

なお、立憲民主党は護憲か改憲かの二元論ではなく、「立憲的憲法論議」を基本スタンスとしています。世間では護憲派との誤解を受けやすいようなので、強調しておきます。

とは言え、安倍政権下における9条改憲、特に自衛隊加憲論については、真っ向から反対する立場です。

時の総理の関心だけで行われる憲法議論ではなく、知る権利や衆院解散権、臨時会の招集、同性婚など、現実に問題の起きている諸課題について検討が進むのであれば、それには一定の価値があると言えます。

普段はローカルな話ばかりしていますが、こうした国全体に関わる話についても常に注視はしています。また折に触れて、考えをお伝えしてまいります。