「市民科」の授業

西崎つばさの活動

若市議研修の2日目は、品川区立御殿山小学校へ。これまたバイクで15分かからないという、ご近所でした。目黒区役所より近いかも知れません。

さて、研修内容ですが、そもそもは18歳選挙権を見据えた主権者教育についてだったのですが、品川区では、そこも含めて「市民科」という授業で教えているとの事でしたので、説明を受けるとともに、実際の授業の様子を見学してきました。

市民科は、道徳、特別活動、総合学習を統合して創設された授業です。文部科学省の教育課程特例校に指定されて実現したものです。
品川区サイト

最大の特徴は、ステップ3としてスキルトレーニングや体験を行っていることです。従来の道徳などの授業であれば、読んで話して終わりだったものを、実際に行動させて身につけさせるというのです。

実際の授業の様子です。IMG_5521
今日の授業は5年生の「自分の生活を見つめよう」という項で、食育に関する授業でした。事前に、普段の生活のチェックリストにマルバツを付けさせてあり、授業の中では、自らの食生活の問題点を考えさせ、改善方法を班ごとに話し合い、発表するという流れでした。

学校の栄養士さんに話を聞くなど、根拠となる事実や数字なども説明され、次回以降にステップ3、実践に移るようです。

校長先生からもお話を伺いましたが、子どもたちには「マナー・モラル・ルール」の頭文字を取って「マモル」を守るように教えているとの事ですが、やはり大人たちが出来ていないという現実も指摘されていました。

考えてみると、「主権者教育」と流行りのように言われていますが、そもそも市民科で「自治的活動領域」と呼ばれる、個の自立と社会との関わり、そこに発生する自由と責任、権利と義務がしっかりと身についていれば、「どのように考えて候補者を選ぶ」などと教わらなくても行動できるはずです。

ここでもまた、川上と川下の問題、蛇口(この場合は「開ける」というのでしょうか)の問題が重要なのだと考えさせられました。

上で述べた理由から、市民科を目黒区で導入するのは難しそうですが、同じような考え方で教育を実施することは可能なはずです。主権者教育は主権者となる18歳から始まるわけではない、と肝に銘じておきたいですね。

最後のオマケで、18年ぶりに食べた給食。メインはあんかけやきそばです。
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