フィルムコミッション

西崎つばさの活動

帰京しました。
若手市議会議員の会に参加して思うのは、目黒区は実に恵まれているということです。

中目黒や自由が丘には、休日のみならず平日も他地域から人が押し寄せ、特にお花見や冬の「青の洞窟」の時期の目黒川には、どうしようもないくらいのお客さんが集う。
平成30年から人口が減る見込みではあるとは言え、現在でも子どもが増えている。
財政が厳しいとは言え、潤沢な財源を持つ東京都の傘下ですから、喉元過ぎれば財政調整基金による補填が待っている。

しかし、だからこそ甘えが生じやすい。行政は税金によって運営されているのですから、同じ金額でもより必要なところへ、より効果的な方法で投入しなければなりません。この地域で行革を掲げて活動するスタンスに間違いはないと、あらためて思っています。

 
さて、フィルムコミッション(FC)。
常総市では10年以上も前(合併前含む)からこの事業に乗り出しており、毎年100ものロケ隊がこの地を訪れ、撮影しています。その経済効果は大きく、スタッフの宿泊や食事のために3千万~4千万円のお金が落とされ、費用対効果は108倍にも昇るとの事でした。

これは地の利以上に、ロケ隊に対する理解がものを言います。
かつてブラック・レインというアメリカ映画のロケが大阪で行われた際に、役所の撮影許可を取るのも大変なうえに、様々な制限もあるため、日本のロケは最悪だという評判が立ってしまったそうです。

時を経て、ようやく日本でも理解のある自治体が出てきましたが、FCは許可の取り付けと住民対策を行い、撮影をスムーズに受け入れるのが肝です。それっぽい建物や文化財があるから、すぐロケに来てくれるというものではありません。もちろん、業界の事情を理解していることも重要です。

 
翻って目黒区。いちおうロケ誘致事業も存在はしますが、行政が手をこまねいていても、どんどん撮影が行われています。最近では、ドラマ「最高の離婚」が目黒川周辺を舞台としていたのが記憶に新しいところです。

区としては、わざわざFC事業に乗り出すよりも、目黒ブランドをさらに高めていくためのサポートをすることが優先なのでしょう。
恵まれているなぁ、目黒区は。