TGG & キャリア研修(東京若手議員の会)

研修・視察

2018.11.20 東京若手議員の会 研修会

今日は超党派の若手議員ネットワーク「東京若手議員の会」の研修会へ。私は9月から上部団体である「関東若手市議会議員の会」の役員となったため、ようやく設営側を卒業かなぁと期待していましたが、やはり安定の事務方でした。

Tokyo Global Gateway(TGG)

今回のメインは、9月にオープンしたばかりの東京版英語村”Tokyo Global Gateway”の視察です。お台場のビルの一角を改装し、都内の小中学生を中心に、半日または一日を英語漬けで過ごしてもらうための施設です。ちなみに、アイキャッチ画像の犬は「エブリワン」だそうな。

なお、目黒区でも、学校単位ではなく全区の中学生から募集を受け付けて利用していますが、初年度ということもあり参加者数は控えめな状況になっています。

TGGの特徴

TGGの最大の特徴は、海外にいるような空間を提供することで、英語を使わなければいけないシチュエーションを作り出すことです。児童・生徒8名程度に対して、エージェントと呼ばれる外国人が1名つき、そのグループで各エリアを回ります。

アトラクションエリアでは、旅行代理店であるとか↓

レストランであるとか↓

ANAをスポンサーにつけて、機内なんかも再現されています↓

もちろん、各所に店員などの役目の外国人が配置され、本番さながらの会話にチャレンジする仕掛けとなっています。

また、次のアクティブイマージョンエリアでは、英語を「使って」何かに取り組む、というプログラムが数多く用意されており、参加者のレベルに合わせて、効果音をつくるワークから、ニュース番組を作るプログラム、企業を分析して投資先を考える学習など多種多様な内容となっています。

やはり、「それっぽい」状況が用意されており、例えば投資についてはブルームバーグにアクセスしてトレンドをチェックできるようになっています↓

所感

日本人の英語教育において、圧倒的に聞く・話すが足りないことを考えると、こうした施設で英語に半ば強制的に触れさせることに一定の効果はあるものと考えます。実際に、引率の先生が驚くほどの変化が子どもに起こっているとの話もありました。

一方で、ニュース番組の撮影スタジオおよび機材など「やりすぎ感」の否めない部分もあり、コストとの兼ね合いは継続的に検証されるべきでしょう。

なお、改修経費は1/2補助で9億円、賃料は都が2億5千万円を全額負担していますが、運営は民間の独立採算方式となっています。

単発で終わらせてしまうのではなく、学校での授業などとの相乗効果をどう考えていくか、今後の方向性が重要ではないでしょうか。

議員のキャリアを考えるワークショップ

後半は場所を変えて、前横浜市会議員で同市長選にも挑戦した伊藤ひろたか氏を講師にお招きし、議員のキャリアを考えるワークショップを行いました。

ただの選挙お悩み相談会ではなく、政治家がキャリアの選択肢の一つになるのかという、根本的な問題提起に基づくものです。

議員をやっている方の多くは、何らかの社会問題を解決したいという動機があると思われますが、そのためには議員以外の方法が適していると判断される場合も有り得ます。逆も然りで、民間で活動していても、課題解決のためには政治家として活動する方が望ましいという局面があるかもしれません。

そうした際に、議員と民間を行き来できるのも一つのあり方ではないか。地方議員として活動している年月は、民間側からはキャリアと判定されないのか。こうした問いかけについて議論を行いました。

印象的だったのは、伊藤さんの「地方議会を一生懸命やることが、落選したときの最大のリスクヘッジになる」という言葉です。つまり、議員としての活動(ゴルフコンペとかは除いて)に全力で取り組むことが、民間に転身しても大きな価値となるということです。実際に現在は民間で精力的に活動されているからこそ、重みがあります。

一方で、議会に戻るとしたら必ず選挙を経ますから、有権者の目という問題もあります。そこをどう捉えていくか、今後も頭の片隅に入れておきたい有意義なテーマでした。