こべっこランド(視察3日目)

視察最終日となる3日目は、神戸市の総合児童センター、通称こべっこランドの取り組みを学んできました。

こべっこランドでは、児童相談所(子ども家庭支援センター)、健全育成事業、療育指導が一体的に運営されています。8階建ての建物のうち、1~3階までが児相、4階から上が児童館機能となっており、入り口が別に設けられています。

開館は昭和62年で、今年30年を迎えています。運営は一貫し社会福祉協議会が行っており、年間の予算は3億2200万円、多くは人件費となっています。立地が良い(臨海地域に建設され、後から行楽地へと発展した)ことも相まって、市内全域から利用者が訪れ、数も増加傾向にあり、平成28年度の一年間で42万4千人、先月9月15日には累計の来館者数が1000万人を突破したとのことです。土日はごった返すとか。

多くの親子連れが来ることから、来館のハードルが低く、療育や児相についても早期の対応が取れることが一つのポイントと言えます。

児童館機能としては、非常に充実した遊び場や、クラフト・音楽・料理の講座、自由に使える食事スペースなどが用意されており、全て無料で利用できるようになっています。

療育については、成長段階に応じた5つの分野での指導や講座が行われているほか、きらきらルームと呼ばれる居場所事業、さらには支える側の市民や専門家への講座も実施されています。

また、こうした現場にコカセンの職員が参加することで、現場感覚を磨く工夫も図られていますが、最近は業務量の増加に伴い、こちらに参加する機会が減少傾向にあるのが課題との事。

さらに、中央児童館として、市内各地、中でも7つの拠点児童館を支援する役割も与えられています。こべっこランドで実施している事業を各地で提供するため、研修を行ったり、講師派遣をしたりしています。

印象的だったのは、福祉の現場の担い手が不足する中で、長期的な視点に立ち、子どもたちに福祉マインドを持ってもらうような啓発を行っているという点です。障害の体験学習や福祉サービス事業所の体験など、子どもたちの福祉への関心を呼ぶような事業が行われているのです。

しかし、こちらは移転することが決定しています。業務が増加して対応が困難になりつつあるコカセンの体制を強化することが理由の一つですが、アクセスが悪くなってしまうという課題も抱えています。東京でいうと、お台場から大井ふ頭に映るようなイメージでしょうか。ショッピングついでに来館、ということは難しそうです。

コカセンだけを移転させる案も検討されたようですが、丸ごとという結論に達したのは、各機能が一体的に運用されていることの効果が認識されているのではないでしょうか。今後にも注目です。