議選監査委員は必要か?

研修・視察

市民と議員の条例づくり会議に参加。今日から2日間にわたって開催されますが、初日のメインテーマは議会選出の監査委員について。

地方自治法の改正に伴い、来年4月からは監査委員を議会から選出しないという選択が可能になります。
監査委員は、行政の財務や事業が適正に処理されているかをチェックする存在で、これが不要だという議論は有り得ませんが、議員が監査委員になる必要性については、これまでも議論のあった所です。

論点としては、
・議員の最大の仕事の一つは行政のチェックであり、監査委員という形で行うのが適切なのか。
・二元代表制の観点から、行政の内部組織にあたる監査委員に議員が加わる矛盾はクリアできるのか。
・高額の報酬を受け取るほどの仕事をしているのか。
このあたりになろうかと思います。付言するならば、目黒区の議選監査委員には、議員報酬に加えて月額20万円近くの報酬が発生します。

今日の話を聞いて感じたのは「ちゃんと仕事をするなら必要だ」という、ごく当たり前のことでした。そのうえで、報酬の金額は下げる方向に見直す余地があると思います。

不要論は、「大して仕事をしていないのに高額の報酬」というイメージから発生しているものと思われ、それをクリアしていくことが必要だと思います。今日登壇した議選監査委員経験者の方々は、監査報告書を自ら書くことすら経験しており、行政にとっては、守秘義務があるとは言え、議会の目を意識することは非常に大きなプレッシャーになると思います。

ただし、そもそも議会(だけではありませんが)には監査請求権もありますし、二元代表制の矛盾も残ります。その辺りは整理しきれておらず、もう少し考える必要があります。

条例を制定すれば議選監査委員を廃止できることになりますが、逆に何もしなければ制度的には何も変わりません。しかし、ただ寝ているのではなく、目黒区議会として何らかの意思表示をする必要性も感じますし、それは言うまでもなく、個人ではなく議会全体で議論されたうえで示されなければなりません。

さて、明日も続きます。