現場で学び、感じたこと

関東学院大学
髙木彬裕

僕は、二か月間のインターン活動を通じて『知ること』の大切さを感じました。

政治の分野は大学受験の際に少し学んだ程度で、極端な言い方をすると、政治や議員なんて縁のないものでした。そんな僕が実際の政治の現場に行って1番に感じたことは『行政の無駄の多さ』です。区議会の委員会や本議会を傍聴させてもらいましたが、初めて傍聴したときに『分かりにくい』という印象を受けたのを今でも覚えています。

目黒区議会では、質問の際に一気に質問し、一気に答えが返ってくるシステムが採用されています。更に、議会を傍聴する人には、内容の資料が配られません。いつまで続くか分からない質問に、何の話をしてるのかわからない内容。傍聴していてとても眠たく感じました。

しかし、傍聴者には資料が配られない一方で、議員や役所の職員には、委員会でも本議会でも、辞書よりも分厚くなるほどの資料が印刷され、一生懸命に資料をめくっている人がいました。他にも、質問で不明な部分があったときに、議場の外で調べ、議場にいる職員に手渡しでメモを渡すために議場を出入りする人もいました。今あげた二つの出来事は「タブレットの導入」で解決できると思いませんか?

今まであげてきた内容は、僕が短いインターンの中で感じた出来事の一部です。僕が数回議会を見学しただけでこれだけの疑問が浮かびました。しかし、こういった疑問を解消しようと努力する人がいる中で、変革を嫌う人もいるそうです。

僕は是非自分で政治の場を見て、感じたものを声にして表現してもらいたいです。日本の政治は選挙というシステムがある以上、僕たち国民や市民の声を無視することができないはずです。

例えば、今回の増税について不満があった人も多いと思います。その不満も、黙って従うわけでなく、「本当に増税をしなければ、お金が回らないのか」「増税をすることで得られる僕たちの利益は何だろう」と考え、その意見を行政にぶつけていく必要があると感じました。

僕たちは政治の傍観者じゃなく、一部にならなければいけないというのを改めて実感しました。「僕の一票じゃ結果は変わらない」ではなく、「僕だけでも結果を変えるんだ」といった気持ちを持つ人が増えると、よりよい日本になるのではないかと思いました。

僕は参加できなかった時期もあり、2か月という時間はあっという間に過ぎてしまいましたが、知ることの大切さや発信していくことの重要性、礼儀作法、政界の豆知識など充実感のある2か月間でした。貴重な体験をさせて頂き本当にありがとうございました。