「無知の知」を知ることから

早稲田大学教育学部教育学科教育学専攻教育学専修2年
白石 大樹

私は9月の約1ヶ月間、西崎さんの活動に帯同させていただきながら多くの発見や疑問を得ることが出来ましたが、そもそもなぜこのインターンに参加したのかについて簡単にお話します。

大学では教育学について学んでいますが、参議院議員選挙の際に私は政治や現在の日本社会について何も知らず、知ろうとする努力をしてこなかったと実感しました。マスメディアを通して歪んだ(?)政治の姿ではなく、自分の目で学びに行こうと思って参加をしたのが理由の一つとして挙げられます。また政治家に対してあまり良いイメージがなく、果たしてこれが事実であるのか、政治家は本当に利己的で保身のために活動をしているのかを確認したかったということも参加理由として挙げられます。

結果として言えば、議会中に新聞を読むような人もいるけれど、本当に誰かのためを思って活動をしている人もいることが分かりました。西崎さんは後者に当たる人物で、常に目黒区の諸問題に対してどのようにアプローチをすべきなのか、それを行うために何が必要なのかについて模索していました。西崎さんの姿を見て当然私の中にあった固定観念は打ち崩され、と同時に人のために働ける仕事って素晴らしいと感じました。私は教育という分野ではありますが、西崎さんのような姿勢を持ち合わすことが出来る人でありたいと思います。

世間では不祥事を起こして批判されている政治家もいて、確かにその方の思想や行動にも問題があると思いますが、間接民主制として選挙で代表者を選んでいる私たち有権者にもそうした問題の一端を担っていると言えます。若年層の投票率が低いといったことがよく言われますが、政治に関して、社会を取り巻く諸問題に関して、社会を担う1人の人間としてもっと知る必要があります。ソクラテスの言う「無知の知」のように、社会は国民に対して問いかける姿勢を持ち続け、また国民は「自分は何も知らない」ということを自覚し、そこから物事に対する探究心を持つべきです。

私もこのインターンシップを経て、少しずつではありますが、ニュースや気になるトピックがあれば即座に調べるように心掛けるようにしています。これも収穫の一つです。そうした人材を育成するために、自分は教育という立場からアプローチが出来ればと思っています。