再びニンビーを考える。

西崎つばさの活動

関東若手市議会議員の会、千葉ブロックの研修会に参加してきました。今回は君津市にお邪魔し、廃棄物の最終処分場の概要を学び、実際に現地視察も行ってきました。

最終処分場は、廃棄物の中身によって3類型に分かれます。地山を削って直接埋め立てを行う安定型、遮水シートを張ってプールの状態をつくる管理型、コンクリートの箱とフタで密閉する遮断型。今回見てきた処分場は管理型で、14種類の廃棄物が埋め立て可能となっています。

一般廃棄物は全体の1割程度で、ほとんどが産業廃棄物との事ですが、市としては徹底したチェックを行っており、週1~3回、年間80~100回のペースで立入検査を行い、埋め立て状況やダンプカーの運行状況、排水の水質検査、放射線量の測定などをしています。

大きな問題の一つは、処分場の集中という事でしょう。
新たに施設を作るには、周辺の理解など大変な苦労を要します。というより、現実的には相当厳しいでしょう。そうなると必然的に、既存の処分場の増設を選ぶ傾向が出てきます。

そして、例えば千葉県では、県内にある7箇所の管理型処分場のうち、増設の余裕があるのは他に1箇所ある程度。つまり、そこを増設するという選択を採らざるを得ない状況にあります。結果的に、一地域に処分場が固まってしまうことになります。そもそも地元の理解が必要な事業ですが、さらに丁寧な説明が求められることになります。

しかし、持ち込み量のうち4割が県内、6割は県外との事ですので、無視して良い数値ではないでしょう。つまり、我々の生活は、彼らの忍耐の上に成り立っているとも言えるのです。

目黒区では、保育園の反対運動について「ニンビー症候群」を話題にさせて頂くことがありますが、どこかには必ずなければいけない施設。その大局観を、地方議員は持てるでしょうか。