恐るべき女子高生の力量

西崎つばさの活動

2016.11.10 マニフェスト大賞プレゼン大会

いよいよマニフェスト大賞の本番。今日は詰め込み勉強タイムとも言える、プレゼン研修会です。受賞者がそれぞれの取り組みを短時間でプレゼン報告し合うという、魅力的な勉強会です。

聞いてきた話は、あまりにボリュームがありすぎるので、絞って2点だけご紹介します。

1.勝手にオープンデータ化プロジェクト

マニ大の実行委員でもある横須賀市議会議員の小林伸行さんと、そのインターン生たちの取り組みが優秀政策提言賞を受賞しました。今日のプレゼンも、なかなか見どころのある学生さんが単独で報告していました。

内容は、実にシンプルです。市の予算書や決算書など、目黒区も同様ですが分厚い冊子が配られるだけの資料について、再利用しやすい形に変えた(と一口で言うのも憚られますが)という取り組みです。

こういった資料は多くの自治体で公表されていますが、それぞれ独自のフォームであったり、そもそもPDFで載せているだけですので、これをデータ分析しようと思っても事実上不可能です。

今回のインターン生の皆さんは、これを人海戦術で手作業でエクセル入力するという、気の遠くなるような作業をやってのけたのです。「オープンデータ化」ですから、当然サイトで公開されています。
http://kobayashinobuyuki.com/index.php?Budget

実際にこれを元に質問をしたり、他の議員も活用しているとの事ですし、根気さえあればどの自治体でも可能な実践例と言えます。根気さえあれば…

審査員の先生からは、こういったデータを元にして、予算編成前に提言できるような活用法が導かれると良い、というさらに高次元の指摘がなされていました。

なお、最優秀プレゼン賞を決める私の一票は、こちらに投票させて頂きました。結果は、全体の2位でした。

2.新城市若者議会

市の15歳から29歳までの若者に1000万円の予算を与え、その使いみちを決めるという取り組みです。

これまでの取り組みの一例では、1500人からアンケートを取って、図書館のリノベーションを行った例が報告されました。駅前の若者コミュニティスペースやふるさと納税などについても提言を行っているそうです。

waka

実際に予算を使わせるという市長の思い切った事業展開も素晴らしいと思いますが、その議会を構成している若者(高校生)のレベルの高さに、それ以上に驚きました。プレゼンを行ったのは高校1年生の女の子でしたが、報告の力量のみならず、質疑に対する受け答え、行政や議会といった大人への配慮、ついには「視察に来て下さい」とアピールしてみせるなど、並の大人のプレゼンを遥かに凌駕するものでした。

一般に物事を決めている立場の大人は、「子どもに任せてもロクな事にならない」と決めてかかりすぎているのかも知れません。まだ選挙権すらない高校生ならではの視点を行政に反映させ、同時に有権者教育にもなり、郷土愛も育むことができるという良いことばかりの取り組みです。

予算を決める若者議会のメンバーをどう選出するのか、その正当性は議論になりそうですが、市長の諮問に対して答申を行い、予算を執行する形式を取っているようですので、一定の制度的保障はされているのでしょう。

彼女のプレゼン力が高く評価され、最優秀プレゼン賞はこちらに贈られました。

以上、2つは研修会のごく一部ですが、その他の先進事例も含めて、昨年同様、実に刺激を受けた一日になりました。

明日は荘厳なセレモニー、授賞式です。