できるか?議会のICT化

西崎つばさの活動

どのタイミングで報告したものかと思っていましたが、2週間ほど前に、地方議員向けのICTセミナーに参加してきました。この多忙期に何をやっているんだという感じですが、私も完全にタイミングを間違えたと思っています。side

それはさておき、セミナーは「SideBooks」というペーパーレス議会システムの研修会でした。偶然にも、議会改革真っ只中の品川区議会から、何人もの参加者が来ているのに遭遇しました。民主党の先輩や若市議の仲間、それに青山高校の恩師である高橋しんじ先生もいらっしゃいました。

第一部では、神奈川県の知事補佐である根本昌彦氏から、同県のスマート計画の実施状況や苦労話など、具体的な事例をご教授頂きました。神奈川県では、全ての管理職以上の職員にタブレットを配布し、業務の効率化を図っています。

若い世代ならば「当然でしょ」と思う業務フローでも、様々な年齢が存在し、かつ組織という制約があり、さらにセキュリティも厳重に管理しなければならない中で改革を進めていくのは、並大抵の事ではありません。

実際に、この日の研修もiPadの使い方から始まったのですが、ロック画面をスライドして解除するだけで、会場は大混乱でした。この状況で、全体の合意を取り付けて導入していくのですから、骨が折れそうです。とは言え、タブレットは幼児でも直感的に操作できるものですし、使い始めれば誰でも利便性をすぐに実感できると、私は確信しています。

本来は、このシステムのレビューを記事にすべき所ですが、事務局がクラウドに最新資料を置けたり、大量の書類の中から横断検索が出来たり、書き込みや写真の挿入ができたりと、繰り返しますが「当然でしょ」という機能を使い勝手の良いインターフェースにまとめたシステムですので、一つ一つ感動してお伝えする程のものではありません。

しかし、それが出来ていないどころか、その必要性すら理解していないのが、今の多くの地方議会の現状です。ICT機器の導入は目的ではありません。議会の本来の役割を再考し、そのために必要だから採り入れようという認識が必要です。つまり、その他も含めた議会改革の一貫に位置づけられるべきです。

参考までに、この1年弱の間に配布された生活福祉委員会の資料の写真です。後から探すのも大変ですし、例えば何らかの計画が「素案」から「案」に進む際も、その都度すべてのページが印刷されて配布されています。IMG_4938
変わるか、区議会。